Sさんのお誘いで、サーフィン初体験してきた。
本当に楽しかったです!サーフィン最高です!ありがとうございます!

9:00くらいに出発。車は渋滞するので単車に道具を縛り付けた。サーフィンはやったことがないけど、なーに自分の運動神経を持ってすれば余裕だろう、とタカをくくっており、頭の中では、華麗に波頭でターンを決める自分の姿がリフレインしている。楽しいだろうなあ...とメットの中でうっとりだ。下道を使ったら、2時間半もかかってしまった。鹿島のポイントに到着すると、2人の小さな手下を引き連れたSさんと、お友達2人がいた。すげえ、みんな体ががっちりして日焼けして、見るからにうまそう...!
目の前は広大な砂浜。波は小さめで、初心者にはもってこいだ。やるぞやるぞ〜〜〜!
早速ウェットスーツと板を貸してもらって、さあ沖へ...とカッコよく漕ぎ出したけど、あれあれ〜?腹ばいになって進むのだけでも板から落っこちそうになる。「それ、来たぞ!」とSさんにいい波を教えてもらうんだけど、なかなか波を捕まえられない。パチャパチャと必死にパドリングするオレをあざ笑うかのように、波はザバアと自分を追い越して向こうのほうでドドーンと砕け散る。くそーーーーー!
教えてもらって、波にも色々あることを理解した。だーっと押し寄せる波には、強い部分と弱い部分がある。弱いところで立とうとしても長続きしない。パワーのある場所を見極めないと、無駄骨になってしまう。強いところは始めに波が砕け始める。その直前数メートルにいる人間には優先権が与えられるから、後ろを振り返りながらパドリングを始め、ぐぐっと板が持ち上がって斜面を滑り始めるまで全力で掻き続ける。全てが決まって、だーーーっと走り始めたときのスピード感は、今まで経験したことのない気持ちよさ!
沖へ行けばいいってもんじゃなくて、手前の小さな波でも充分練習になる。何度もトライするうちに、波を捕まえるのだけはできるようになった。でも立ち上がるタイミングがわからなくて、早く立とうとして失速したり、長く掻き過ぎて浜に着いちゃったり。重心を板のどこに乗せればいいのかが、難しい。
驚いたのは、Sさんの子供達の上達の早さ。まだパドリングして波を捕まえるのはできないけど、お父さんに板を押し出してもらって、シャーと波に乗る。しかもちっちゃなTくんがスパッと立ち上がるのにはびっくりしたよ。やっぱりセンスがあるんだなあ。お兄ちゃんのKくんは、ボディーボードに乗らせれば、一人で自由に波乗りを楽しんでいる。こんな小さな頃にこれだけ自然と触れ合えれば、きっとまっすぐな大人になれるだろう。将来が楽しみだ。
あっという間の3時間。なんとか一瞬だけ立つことができるようになったけど、前後に移動してバランスをとるところまで行かなかった。まだ「乗った」とは言えないなあ。朝からやっていれば、きっと立てるようになっていたに違いない(根拠はナイが)。気が付けば夢中で昼ごはんも食べていなかった。後ろ髪を引かれる思いでシャワーを浴びてボードを洗った。
* * * * * * *
帰ろうとふがしに電話すると、緊迫した声。船橋はそのとき、家が揺れるほどの暴風雨に襲われていたのだ。東京、千葉、埼玉、神奈川は、大雨洪水警報の真っ最中。ええッそんな!!こんなときに限って車じゃない。しかも、よりによって雨合羽を持ってきてないや...!ジーパンに薄っぺらいジャケット一枚。その下はTシャツだ。目を凝らすと水平線が真っ黒になって、大空が見る見る黒雲に覆われていく。遠雷が響いてきた。覚悟を決めた。
浜辺を出発してすぐに大粒の雨がバイザーをたたき始めた。すぐにジーパンやTシャツに冷たい水が染み始め、冷水が全身に浸透していく。体ががたがたと震え始め、筋肉が硬化していく。真冬のような寒さだ。雨はますます強くなってきて、機関銃弾のように皮膚を打ち付ける。ああ、海の中は平和で、暖かかった。
突然、目の前が真っ白に光り、すぐにドガンッバリバリバリと大気が鼓膜を振るわせる。気が付けば自分は雷雲の真下にいるのだ。見回せば稲妻が息着く暇も無く落ちてくる。ドガドガドガンと連続する。ビシャーっと真横に走る。すぐ向こうの鉄塔に直撃する。まさに戦場。敵の爆撃をやり過ごし、銃弾をかいくぐって走り続ける孤立兵のようだ。
自分の十年以上の単車生活で、暴風雨での走行は何回も体験している。でもいつも雨具は忘れないから、これほどの暴風雨を無防備で走ったことは無い。何時間もずぶぬれでの運転はムリだ。帰りは高速道路にした。あまりに激しい暴風雨なので、ICの係員詰め所に飛び込んで一時休戦。ついでに新聞紙を3日分もらって腹と腕と背中に詰め込んだ。
雷が遠のいたので出発したが、それでも豪雨のライディングは絶叫するほど過酷なものだった。習志野のICに到着した時には、かじかみを通り越して、ビリビリ痺れた指がサイフをポケットから取り出せなかった。しかも硬貨を選別できないので、サイフごと係員に渡して清算してもらった。一度脚を下につくと、再びフートペダルに戻すのが難しいくらい、筋肉が硬直していた。
どうにかこうにかドンハウスに着いたのは5:30くらい。全身びしょぬれで口も利けない。玄関で衣服を脱いでそのまま風呂場に飛び込み、シャワーを全開にして、ちぢこまった全身の筋肉を暖めた。冷え切った身体は、温水を浴びてもなかなか回復しなかった。目を閉じると、ぶわっと身体を持ち上げる波の感触が甦ってくる。努力して両手の指を曲げ伸ばししながら、唐突に、ああ今日は選挙に行かなくちゃ、と思い出した。

コメントする