忌野清志郎さんのオレンジ号がみつかったって!よかった〜!
盗られたって新聞で見て、とてつもなく嫌な気分になったよ。自転車への愛着ってのは値段やスペックに関係なく、思い出に比例するもの。しかもフルオーダーメイドのフレームに、最高のパーツを組み込んだ世界に一台のバイク。あの人はあれで日本中を走り回っているし、サイトに書いてある「寂しいです。相棒ですね。どこへ行くにも一緒だった」ってのは心底わかる。激しく同情した。自転車は、単なる乗り物ではないのだ。
彼は毎日のスタジオ通いにも地方公演にもバンド仲間と自転車で走っていく位の筋金入りのロード乗りで有名だ。その悔しさ辛さはいかほどだったか、自転車乗りならばよくわかる。こういうことがあると必ず売名行為とか成金主義とか陰口をたたく奴がいるけど、そんなことはあり得ない。サイクリストならばそんなことは絶対言わないよ。
盗難の経緯は他のサイトに掲載されるだろうから書かないが、その値段からも話題になった。フレームは、特注の抗張力カーボンパイプをスチールのラグで組み上げた、スポーツバイクつくばマツナガ謹製(制作記がWEBに掲載されている)。スペックや組み合わせもマニアックだよ。後ろのホイールだけで原付が2台以上買える。しかもコンポも何セットもの違うパーツからミックスで組み合わせているし、おまけにパーツも特注ペイントもしているから、総額160万円ってのは嘘じゃない。ちなみに、あのド派手なオレンジ色にもちゃんとロックンロールな理由があるんだよ。
また、違う意味でも話題になったみたい。ネットでそれらの高級パーツの値段が話題になったので、世の中のお父さんレーサー達が肝を冷やしたのだ。や、やばいっ、あのコンポやホイールの値段が妻にバレてしまう...!一家の大蔵省には、衝撃を与えないよう、パーツの値段を本当よりも過小に申告するものだからだ(俺はそもそもパーツを買う金がないからウソつく必要は無いぞ、えっへんがっくり)。
でも、ママチャリ(軽快車)とロードレーサーは、一般の人が想像する以上に違う。イワシとカジキマグロくらい違う。性能も用途も値段も全くの別の乗り物だから、比較の対象にするのが間違っているのだ。車や単車と比べたって、その精度や特殊性は比べ物にならない。デリケートなことでも比類がない。チタンやカーボン、マグネシウムなどの高価な特殊素材がふんだんに使われる。例えて言うならば、F1。それが数十万で乗れるんだから安いものだ。いい自転車に乗ると、その違いに愕然とするよ。
ポタリングやツーリングにしか行かないのに超高級ブランド、ってのは虚栄心と物欲の象徴、笑止千万だけど、身の丈に合った自転車に乗り、レースで応援してもらったり、みんなでサイクリングしたりして、ヨーロッパのように自転車を家族のイベントにしていけば、理解が得られやすいんじゃないかな。みんなにとってメリットがある事だし。ふがしも今では時折ヒーヒー言いながら家でローラーを漕いでるから、スポーツとして自転車に乗るって事を理解してくれているようだ。
話がそれた。とにかく、見つかって良かった。これで世のロードレーサー乗りはほっと安堵。普通は一度盗まれたら、バラバラにされてしまうから、滅多に出てこない。やっぱり有名人は得だねえ。犯人は、影響の大きさに驚いて、そっと返しに戻ったんだろうか。チンケな窃盗犯だ。きっとバラす腕も無かったんだろう。
自転車にしろ単車にしろ、乗り物を盗む奴は、お白砂にて沙汰の上、市中引き回しの上打ち首獄門、一族郎党島流しでお願いします。


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