以前お話ししたとおり、ドンハイツにはシャワーがなかった。
それどころか風呂場の蛇口からは冷水しか出なかったのだ。
自分達は、河原の露天風呂だと思えばいいじゃんねーと笑っていたが
自転車で汗だくになりながら帰り、汗でぐっしょりのシャツを脱いで、
それから湯船に水をはり、ガス釜に火をつけるという作業があると思うとさすがに不便だ。
しかも完全手動のガス釜だから、キッチンタイマーをつけ忘れると猛烈に沸騰し始める。
100リットルの熱湯を何度こしらえたことか。
実は、そんな我が家に変化が起きたのだ。

* * * * *
以前住んでいた住人に聞くと、湯が沸くのを待っているうちに寝てしまい、
その間に水が沸騰してボコンボコンと蒸発し、家中の窓から水蒸気の煙がモクモクとあがって
ボヤだと勘違いしたご近所のおばさんが飛び込んできた事もあったそうだ。
そのせいか、今は洗濯部屋になっている隣の部屋の風呂場には
誰が書いたか壁に「GAS!消す!」と壮絶な金言が刻み込まれている。
しかし!
ついにこの月曜日、弥生時代のかめ棺のような風呂桶は取り外され、
ぴかぴかのバスユニットが入ったのである!
待ち望んだシャワーも付いている!
しかも屋外ガス釜なので室内は広々!
さあコックをひねってみよう!
お湯がとうとうとほとばしる!
湯船も背が低くなってまたぎやすいじゃないか!
ざぶりと疲れた身を横たえれば、暖かい湯がやさしく体を包む。
ふと気付くと、鼻歌を歌っている自分がいる。
こんなことは今までなかった。
しかも!
このお風呂は全自動なのである!
壁に据え付けられたパネルのボタンを一押しすれば、
「湯張りします」とおねえさんの声で応えてくれる。
もちろん追い炊きもできるしタイマーも付いている。
これ以上何を望もうか。
ああ、お湯どころか水すら出ない新潟の皆様ごめんなさい。
せめて募金をさせていただきます。
気になるお値段はドアの交換とカギの修理も含めてウン十万円となった。
安くはない買い物だが、これで安心してバスロマン生活かと思うとへでもない。
よーしこの勢いで浴室を塗り替えちゃうぞー!

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