東京ボクシング

カテゴリー ふだんの日々 

どえらい風だったね、昨晩は。
起きたら窓のすだれがちぎれかけてて一層廃墟チックだった。
汗がかきたくなったので、昼休みに不忍池の周りを散歩した。
ここは池やお堂だけじゃなく、巨大な柳が美しい並木も売りなんだが、
りっぱな奴が2本、へし折れて池に飛びこんでいた。
しかしせわしない人間と違って、木は根気よく再生できる。
新芽が芽吹くのを楽しみにしていよう。
えーとラッシュの話。
今朝はバイクで会社に行こうとしたら、まだ風が強いのでふがしに止められた。
しぶしぶ総武線に乗ったらばまた強烈なラッシュなわけだ。
ホームいっぱいにあふれた人が一斉に入り口に殺到。
でも良かった、幸い目の前はおねえさんだった。
ふぅ〜オヤジじゃなくて良かった〜と和んでいたら、
ところがどっこい船橋あたりでドアからムギョーとさらに殺到してきて
禿げかけたオヤジが割り込んで来やがった。
もう腕も足もがっちり動かせないぜ。
禿げ頭が俺の鼻の下あたりにセットオンだ。
あちこちからウゥ、とかイッとか嗚咽に似た悲鳴が聞こえる。
オヤジのアタマに汗がじんわり滲み、しだいに大粒になって
つぃっと流れていくのを観察していると、
多少の雨風よりナンボバイクの方がいいかつくづく感じ入ったことであった。
錦糸町で降りようとすると、目の前で就職活動中らしき女の子が
誰かから放たれた強烈なアッパーをアゴに食らった。
意表をつかれ、がくんっと膝が落ちる彼女。これは効いているようだ。
よろけたところにどっとラッシュが押し寄せた。
そしてそのまま人間の濁流に押し流され、俺の視界から消えた。
東京で働くのは命がけなのだ。
アッパーで思い出した。
これがいわゆる男塾「撲針愚(ボクシング)」。知ってる?

懐かしいね、塾長の江田島平八。
床屋さんとかでたまに置いてあると熟読しちゃって、
自分が切る順番がくると悲しいんだよね。

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